Randのブログ

(NHK・NHK女子アナ・コンビニ)ウォッチャー・朝ドラ部・モヤモヤする疑問・ことばおじさん

吉本と松竹の引き抜き禁止協定(太平サブロー・シローの場合)

NHK連続テレビ小説わろてんか
残すところあと1か月となってしまいました。

隼也とつばき
その恋の行方も気になりますが、私の(今週の)注目ポイントは
北村笑店の芸人引き抜き騒動です。

義理人情より金

ゼニ勘定に細かいアサリは多額の移籍金に目がくらみましたが、なんとか踏みとどまってくれました。

一連の引き抜き騒動に
専務である風太は大激怒

まあ理解は出来るのですが、北村笑店の芸人さんたちにも職業選択の自由はあるはず。
なぜ あれほどまでに風太に偉そうに言われなければならないのか?

疑問に思ったので、その理由を考えてみました。

現在の北村笑店
この会社生え抜きの芸人さんは数えただけで2人しかいません。

→キースとアサリだけです

※会社発足当時に芸人だった万丈目さんも岩さんも、今は(芸人稼業を)引退しています

その他の落語家さん(伝統派)やイロモノ芸人(オチャラケ派)のほとんどは、そもそも移籍組なのです。

つまり、風太専務が激怒した理由は
北村笑店はキミたち芸人を受け入れ、安定した生活を保障している
=北村笑店は、他の太夫元(斡旋会社)で暴利を貪られていたキミたちを窮地から救ってあげた恩人なんだよ!

それを裏切るなんて
人としてやっちゃあいけないことだよね?

こう言いたかったわけです。

キース師匠もアサリ師匠も出戻り組。
アサリは閑古鳥が鳴く初期の風鳥亭を見捨てて、神戸新開地の寄席に逃げた過去があり。一度不義理をしています
一方キースは自由意思でアメリカへ芸人修行に出たので、アサリほど不義理ではないという(風太専務内の)定義。

だから、アサリは(北村笑店視点では)前科者ということになります。

そういう経緯なので(移籍話に釣られそうになったアサリ師匠は)こっぴどく叱られていたんですね。

北村笑店のモデルとなっている吉本興業
世間的には”しぶちん”なイメージがあるのですが、目をかけた芸人さんにはキチンとした礼儀をわきまえて高額なギャラを支払っているようです。

例を挙げると、期待している芸人さんを守るために(その芸人さんの)借金を肩代わりしたり等。

大企業だけあって道義的責任もあり、人情に厚い会社でもあるのです。

 

1988年
今からちょうど30年前の4月
その吉本興業を本気で怒らせてしまった芸人さんがいました ↓

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太平サブロー・シロー - Wikipedia

"2人とも松竹芸能の養成所出身、漫才トリオレツゴー三匹に師事し、1976年に「太平サブロー・シロー」のコンビ名で松竹芸能所属の漫才コンビとして世界新花月からデビュー
その後、毎日放送の「ヤングおー!おー!」に出演したいがために吉本興業への移籍を希望する。しかし 吉本と松竹には協定で芸人の引き抜きは禁止されていた。
どうしようと悩んでいる所に、師匠のレツゴー三匹から破門された。
実は2人の気持ちを知っていたレツゴー三匹は、彼らコンビがスムーズに吉本に行けるようにわざとキレた振りをして暴れて騒動を起こし、駆けつけた松竹芸能の幹部の目の前で破門を言い渡す芝居をした(従って今も師匠・弟子としての関係は続いている)。

1980年代の漫才ブームの波に乗り、彼らは人気漫才コンビとしての地位を確立。”
人気絶頂の彼らは吉本興業の待遇に不満を抱き、独立を画策します。
実際に行動に移したのは1988年4月
念願の独立を果たしたのですが...
スグに吉本から圧力がかかり仕事を干されるようになります。


この移籍騒動を眺めていた当時の私

吉本ってエゲツナイなぁと思ったんだけど…
よくよく考えてみたら
松竹芸能から吉本興業へ移籍して(※快く受け入れてもらったのに)
そこから独立しようとしたんだからね。
そりゃ干されるわな(-_-;)

当時売れっ子漫才コンビであった彼らを
東京の太田プロ他が獲得に乗り出そうという動きはあったはずです。

これが なぜ実現しなかったのか?

ここからは私の想像なのですが...
当時の吉本興業社長が、相手(獲得をもくろんでいる芸能プロダクション)に対して
以下のようにカマしたのが原因だと思われます。

風太専務と同じ理屈ですね、これは。

生え抜きの芸人が高額のギャラと自由を求めて移籍

...もしそうだったら、黙ってサブロー・シローのコンビを送り出したでしょう。

しかし、この場合は違いますよね。

吉本興業松竹芸能に不義理をしてまで獲得したコンビ
※もちろんサブロー・シロー本人たちも松竹さんに一度不義理をしていることになります。

つまり、他事務所への移籍を認めてしまうと
サブロー・シローのコンビは2度目の不義理という大罪を犯してしまうわけです。

こんなことが芸能界でまかり通ってしまう!

これだけは...
全力で阻止しなければ、他の演芸プロダクションにも示しがつきません。

といわけで、吉本は徹底的にこのコンビを潰しにいきました。
サブロー・シローを救済しようとする東京の演芸プロダクションに
たぶん、こう囁いたでしょう。

「こういう掟破りな芸人を受け入れたいんやったら、それはそれでよろしいでっせ。
ウチとしては構いまへん。そやけど...彼ら(サブロー・シロー)は同じようなことを繰り返す人たちや。
それを飼いならすっちゅうのは難しいんちゃいますやろか?
ウチも彼らに対しては高待遇にさしてもろてましたんやけどなぁ...
まぁそちらさんが決めはることやし、よーぅ考えてのことでっしゃろ?
ほな、ウチらはこのへんで...
(※席を立つ吉本幹部と林社長)

美味しいお茶、ごっそさんでしたな(^^;)おおきに」
そう言い残して帰って行ったのでしょう、たぶん。

太田プロが大手の吉本興業に遠慮した?

いや、違いますね。

太田プロさんはきっとこう思ったのでしょう

「吉本さんの言ってることは筋が通っているよ。
ウチで彼らを抱えたところで、絶対に問題を起こさないとは言い切れんなぁ...
やっぱり今回の移籍受け入れは見送ろうっと」

長々と妄想話にお付き合いいただきましてありがとうございますm(__)m

あ、ちなみに...

当時の吉本興業の社長は林正之助
※ドラマ内で濱田岳さんが演じる風太のモデルは
このお方でございます~ぅ( ^^) _旦~~